アキラのランド節 |
---|
今日は単なる「お知らせ版」です [12/02/2006]やっと、南大阪にも冬らしい冬がやってきました。今日は、しっかり木枯らしの寒い土曜日でした。ガキのころ、国語の教科書に乗っていた高村光太郎の「冬が来た。きっぱりと寒い冬が来た・・・」(正確には覚えていない)という言葉で始まる詩を思い出します。「私が一番きれいだった時、日本は戦争に負けた・・・」という言葉で始まる茨木のり子さんの詩も、唐突に思い出します。茨木さんも、お亡くなりになったなあ・・・とても美しい現代詩人であらせられましたが。昭和は遠くなりにけり。 何かに追われ何かを追いつつ、時間だけが過ぎてしまう日々の中にありながらも、心の奥底に宝物のように眠っている詩心が刺激され、目覚めてしまう季節ですね〜なんて悠長に言っている場合じゃないんですよ!12月になってしまったではないですか! ところで、今日の「ランド節」は単なる「お知らせ版」です。
<お知らせ1>
私は、皇室には今後も末永く継続していただきたいです。お好み焼き屋さんとか美容院で読む女性週刊誌ネタとしては、芸能人ネタより面白いです。皇室には適度にスキャンダラスであっていただきたい。「税金に寄生して特権は享受するが公共の福祉に貢献しない貴族ってカッコ悪いなあ〜〜」と、ときには健全賢明なる市民に思い知らせつつ、見目形&マナーだけは空虚なほどに退廃的なほどに美しく端正に、諸外国向けデモンストレーション用ニッポン風物として、幻想のニッポン・アイデンティティの要として、繁栄していただきたいです。ニッポン庶民の悪意と好奇心を、高みから美しく微笑みつつ睥睨する究極の国家の生贄としての人生を華麗に誇り高く生きていただきたいです。開き直ってやってみたら、カッコいいと思うよ〜♪
<お知らせ2>
Random Walkとは、洋書の老舗の問屋さんとも言うべきあの通称<洋販>が展開し始めた書店です。丸善むかついているだろうなあ。書店の一角で行う座席20席のミニ講演会でありますが、まだうちの学生にも、きちんとアナウンスしていない。いざとなると、恥ずかしい私なのであります。題目は、書店の方のご提案により「お金儲けは道徳的?!?!」とさせていただきます。『肩をすくめるアトラス』についてお話させていただきます。なんか、アメリカ村をロリータ・ファッション研究で10月に彷徨したから、ご縁ができたのでありましょう。嬉しいことであります。Random Walkさん、ありがとうございます。http://www.bookshop.co.jp/osaka/news/20061120.html この講演会の打ち合わせのときにお会いした洋販の管理職の方々からお聞きしたのですが、日本の洋書販売業界では、昔から、Ayn Randの本というのはコンスタントに売れていたそうです。しかし、その本がどういうものか、その著者がどういう人物かは、業界でも「謎」であったそうです。だから、翻訳が出版されたとき、「あ〜〜あれかあ〜〜」ということで、翻訳本を購入してくださった日本の洋書販売業界人は少なくなかったそうです。Random Walk心斎橋店でも、アイン・ランドの本は、コンスタントに「ビジネスマンらしき白人男性たち」が購入していくそうです。 お〜〜極東の離れ小島に流された、いや最良の植民地ニッポンに派遣されて、日本における安穏な日々の中で自らの原点を忘れがちになることを意識したアメリカ人が、やはり枕元に置いておきたい本として、Atlas Shrugged やThe Fountainheadをあらためて買い求めるのでありましょうか。 うちの学生で、「小説は読んでもしかたないから読みません」と私の前で断言しやがった、なかなか見所がある読書家の男子学生がいます。そいつが先日「僕は読まないけど、仕事で悩んでいるネエヤン(南大阪語でお姉さんのこと)に読ませたいから」という理由で、『水源』を買ってくれました。ところが、お姉さんでなくて、お母さんが『水源』を読み始めて面白いと言ってくださっているそうです。ただし、彼のお母さんのお好きな作家は、村上春樹と山田詠美なのだそうで、「村上春樹が好きかあ・・・やばいなあ・・・最後まで読んでくださるかなあ・・・」と少しだけ心配です。しかし、ああいう男の子を生んで育てた女性ならば、ランドにはまる可能性はある・・・と期待も大きいのでありますが。 アイン・ランドの小説世界は、これが「J文学」と同じ文学の世界かしらん?と思わせる熱気と生命力に満ちておりますからねえ・・・優柔不断の自己憐憫の怠け者の慰撫しか機能がないような小説ばかりではなくて、全細胞が活性化するみたいな小説があったんだ!と目が覚める思いがしますからねえ・・・むふふ。 最近さあ、藤沢周平さんの小説の映画化作品が評判いいらしいじゃないですか。キムタク主演の『武士の一分』とか。お毒見役の侍が毒にあたって失明して、その妻が夫の元上役にレイプされて、妻への愛情と理不尽さへの怒りと、何よりも自らの誇りのために、盲目の侍は決闘を挑む・・・が、しかし・・・という悲痛な話らしいですね。 あのねえ・・・ここは、ちょっと考えてみてください・・・そういう悪夢は、フツーの実人生では起きません。レイプされるのは、その奥さんが、特別に頭が悪いからです。はっきり言えばそうです。事実を認めましょうよ。レイプするようなゴミ男は必ず現実に存在します。邪悪愚劣矮小な男にも人権があるので、駆除できません。他人は変えられません。こういう奴は、わざわざ手を下さなくても、自滅します。だって頭が悪いし小心だから、女を虐待することぐらいしかできないんだから。しかし、この種の人間は現に存在するから、冷静に頭使って対処するしかありません。危機感もなくボケ〜〜と生きていては、女商売などはってられません。女にとって、「馬鹿なままでいる贅沢」は、まだまだ許されないのです。 女は、目に見えない生命力では圧倒的に男を凌駕しているが、目に見える白兵戦では男に負けます。だから、男に対する観察は、遅くとも生理が始まったら、怠ってはいけません。女は、用心して勘を鋭くして、勉強して、情報収集は怠りなく、逃げ足は速くなければいけないのであります。はっきり言えば、セクハラにあうケースの多くは無用心という思考不足が原因なの。ちょっと肩をさわられただけでも、思いっきり強烈に不快な顔をするべきです。嫌われたって全く困りません。もてなくていいの。馬鹿にもてても、馬鹿が伝染するだけなの。人生は、ごく少数の質のいい男だけと関わっていればいいの。あとは路傍の石なの。 だいたい、そういう頭の悪い女を女房にする男も頭が悪い。いずれは、ろくでもないことになるの。何が下級武士の哀歓だ。せっかく持っている脳を使っていないだけだ。単なる下位文化商品である小説世界を真に受けるんじゃないよ。アイン・ランド゙の小説は真に受けてもいいけど。
<お知らせ3>
ライターの方のお話によりますと、来日するアメリカのセレブにインタヴューして、「愛読書は?」と質問すると、ブラット・ピットだの、アン・ハサウエイだのの売れっ子が、The Fountainheadと答えたりすると。で、それは何だ?というわけで、調べたら翻訳が出ていたと。で、試しに読んでみたら、ものすっごく面白くて感動してしまったと。こんな面白く読んだ小説は久しぶりだったと。「いったい、私は何をしているのかしら?」と自分の生き方を考え直してしまったと。アメリカの大衆映画や大衆文学や自己啓発本は、アイン・ランドの大いなる影響下にある!と感じたと。超大物映画監督のオリバー・ストーンだのスティーヴン・スピルバーグだのは、The Fountainheadが好きで、例の大コケした『摩天楼』をリメイクしたいと公言していると。で、翻訳者にちょっと質問してみようかと・・・そういう訳でありました。 みなさま・・・みなさま・・・私の喜びがご想像できますでしょうか?そういえば、哲学者のスラヴォイ・ジジェクも「無人島に持っていく本を一冊選ぶならば、アイン・ランドのThe Fountainhead」とか書いていたな(スラヴォイ・ジジェク&グリーン・デイリー著『ジジェク自身によるジジェク』 河出書房新社、2005年、73頁)。正直な人だわ、ジジェクさん。ただし、なんだよ、「原ファシストの古典で狂信的な建築家について書かれた物語」って・・・・この人、どーゆう人? もう〜〜『水源』に共感してくださる方は、みな私のソウル・メイトであります。前世からのおつきあいと、勝手に決めた。このライターの方の見識に感謝いたします。ありがとうございます。生きていて良かった、黒部の太陽。黒四ダムって、まだあるの?あるよな・・・
<お知らせ4>
ともかく、中区栄の三越と丸栄の間の通りを大須に向かって歩き、松坂屋を過ぎて、パルコを過ぎて、白川通りを渡らずに、左に曲がって、少し歩きますと、Biondi(ビオンディ)というお店があります。スーツ類は男性用も扱っておられます。2着一度に注文すれば、格安にしてくださいます。私は、美容師さんも看護師さんもお医者さんも、女性でないといやであります。ましてや採寸していただくのに、男性は絶対に嫌だ。しかし、女性でも邪気のある人は嫌だ。ため口聞かれるのも嫌だ。3店ほどさすらって、やっとめぐり会ったお店が、安心して身を託すことができると確信できたお店が、Biondiであります。Biondiってどういう意味なんかしらん。明るいお洒落な感じのいい礼儀正しい女性ふたりが共同経営していらっしゃるイージー・オーダー店です。名古屋地方在住の方々は、一度お立ち寄りください。お店の奥にサッサと入ってみましょう〜〜 私は、どんなお店でも、身元は「大阪の中堅企業に単身赴任で勤めていて週末に名古屋に帰ってくる中間管理職の会社員」にしています。タクシーに乗ると、「最近の若い社員はですねえ〜〜」とデタラメ話したりして・・・しかし、このBiondiの方は、ネット検索で私をチェックなさり、このウエッブサイトも先刻ご存知でありました。この「ランド節」も読んでおられました・・・そうとは知らず、私はビジネス・ウーマンみたいな顔しちゃって、テキトーなこと口走ってきまして、アホでありました。顧客情報管理はプロの鉄則だよね。そりゃそうだよね、いまどき。
<お知らせ5>
他に3人の方々が理科実業系内容で御講演をなさいます。私の次の御講演が、大阪大学大学院生命機能研究科教授の木下修一氏による「発想の転換?モルフォ蝶とナノテクが織りなす美の世界」です。次の御講演が、ラベース株式会社代表取締役の喜多山篤氏による「見えないものを観る?位相差電子顕微鏡で観るナノ構造」です。最後の御講演が、株式会社環境指標生物代表の新里達也氏の「自然生態系の再構築?カミキリムシの多様性と保全」です。すっごいタイトルですね。後ずさりしますね。 いったい、このようなブリリアントな方々のブリリアントなお話の前に、なんで私の話なのでしょうか。悪い冗談としか思えません。「場違い」が過ぎます。こういう企画であると知っていれば、私は、安易にお引き受けしなかったのでありますが。私は、吉本興業に勤めているお笑い芸人じゃないんだからさあ、前座にもなれないぞ。しかし、ああ・・・今は何も考えまい。年末年始に考えよう。Tomorrow is another day. Next year is another hell. あとは野となれ、山となれ、アイン・ランドの霊が助けてくれる。ハワード・ロークも助けてくれる。トイレの神様も、きっと助けてくださる。 さて、今夜は、冬期休暇に入る前から授業サボってニューヨークに行く予定の2年生男子学生ふたりと、ニューヨーク情報交換を兼ねて、大学近くの和食店で夕食を、いっしょしました。ふたりとも、来年の春からアメリカに留学するので、その予行演習といいますか、3週間ほどニューヨークと近辺を探ろうというわけです。年末年始もニューヨークで過ごし、1月8日の成人式に間に合うように帰ってくるという日程です。「初めてのお使い」ならぬ、「初めての個人海外滞在」であります。いまどきのガキは贅沢だよな・・・まったく。 ニューヨークにはうるさい私は、しっかりお節介を焼きました。お節介は、オバサンの快楽&道楽。このふたりを眺めながら食事しているのは、とても楽しかったですね〜〜だって、ふたりとも、少女漫画に出てきそうな趣のセンスのいい美形なんですよ。「イケメン」という品のない俗語で形容したくはない知的な顔立ちなんですよ。食べ方も行儀がいいのですよ。お店の人への態度もきちんとしています。だから、ママは、とても嬉しかったです。食事に連れて行って、学生のマナーが悪いと、ほんと辛いから。 でもって、この男子学生ふたりが、さりげなく、ほほえましく仲がいいのですよ。片方が、片方について「こいつ目が綺麗でしょう。女の子だったら絶対に美人だったのに」とか言っちゃって。お前らゲイの恋人どうしだな?自分たちが愛しあっていることに気がついていないな? ふたりは、ニューヨークでは、私もよくお世話になるエイブルNYの物件で、家具つきワン・ルーム(studio)の短期賃貸アパートメントに宿泊します。妄想癖のある私は、またも、ロマンチックなゲイの禁断のラヴ・ストーリーを想像して、ひとりで勝手に顔を赤らめておりましたが、学生さんは、あくまでもクールでして、揚げ出し豆腐を食べながら、「センセイ、ヴィトゲンシュタインはどういうことを言っているんですか」と、変態的な質問をするのであります。知るか、そんなこと。そんなこと明晰に説明できるような頭があったら、ここで焼きおにぎりなんか食ってるか!それより、夜行バスで大阪から東京まで行って、朝に東京について、その日の夕方に成田空港から発ち、サン・フランシスコで乗換えて、ニュージャージー州のニューアーク空港に夜の11時に着いて、それからマンハッタンに借りたアパートに行くつもりらしいけど、大丈夫なのか?生きて大学に戻ることができる前に、無事に着けるのか? 昨晩の金曜日の夕食も、大学近所のレストランで、台湾からの可憐で可愛らしい女子留学生ふたりといっしょでした。今はふたりとも修士論文作成に忙しいです。私の早口の日本語が聴き取れなくても、はにかんで微笑むその気配りが健気でありました。 私は台湾の女性とは仲良くなりたいが、香港や中国の女性は怖いです。ジュディ・オングさんには接近したいが、アグネス・チャンは回避します。はい。台湾では、日本の皇室のことは、よく報道されるそうです。「なんで?」と訊いたら、「台湾には王室がないので」と、彼女たちが答えました。「じゃあタイの王室のことも報道されるの?」と確かめたら、タイ王室のことは話題にならないそうです。台湾には、日本人びいきが多いというのは、事実らしいです。日本の物価は台湾の3倍高いそうで、彼女たちも、なるたけ自炊して、お弁当も手作りだそうです。見習わなくては・・・ 二晩続きで楽しく、かつ「眼福」でしたあ〜〜♪ 教師には、気持ちのいい若い人たちをいじくれるという娯楽があります。し・あ・わ・せ。学生さんたち、遊んでくださって、ありがとうございます。 さ、「鳳のだんじり祭り2006」のビデオを見てから寝よう。明日の日曜日も研究室に行かないと処理できない仕事がある。 それにしても、テレビの『のだめカンタービレ』の千秋は何とかならんか。原作コミックの千秋は、ハワード・ロークみたいに素敵なのに。それにひきかえ、水曜日の夜10時からのドラマ『十四歳の母』は素晴らしい教育番組です!脚本も俳優陣もいいです!毎回、泣きながら見ています。私だって、あの子の母親ならば、最後まで娘をかばって産ませてあげるな。何とでもなるよ、産めばいいんだよ。世間なんかどうでもいいよ。誰の子どもでもいいよ。やる気になれば、勉強はいつからでも始められるし、ドタバタとした日常の中でも、少しずつでも勉強はできる。子どもってのは、一番思うように動かせない他人で、かつ親にとっては自分以上に好きな他人だから、その子と関わるということによって親は自分を鍛えざるをえなくなる。子どもという一番厳しい批判者の視線にさらされても平気な人生を作らないといけなくなる。その貴重な訓練を、若くして始めるのもいいじゃないの・・・って、何の話か。 あ、最後にどうでもいいことですが、9月に行く予定で、当日にキャンセルした中国は天津&北京旅行のことなんですが・・・・行かなくてよかったですよ・・・私は守られました・・・参加したA画伯に詳しいお話をうかがったのですが、天津では、ちょんぎって(蒸したらしい)鳥の頭がトサカも赤々と乗っかった大皿料理が出たそうです。私が、その場にいたら、確実に、テーブルに嘔吐していましたね。 水が悪くて、参加者の中にはお腹がおかしくなって病院にかつぎこまれた方が数人いたそうですが、みな病院から脱走してきたそうです。「あまりに病院が不潔だったので」という理由で。また、万里の長城のトイレでは、A画伯が入って鍵をかけようとしたら、その一瞬の隙に、サッサと中国人女性がトイレに入り込んできて、サッサとA画伯の目の前で用を足して出て行ったそうです。A画伯は、あまりの予想外の展開に、呆然としているしかなかったそうです。私ならば、確実に驚愕のあまり便器に頭をぶつけて気絶しておりましたわ・・・ みなさま、海外旅行に行けなくなるはめになるときは、行かないほうがいいという守護霊からのメッセージですからね!素直にお導きに従いましょう・・・・ラーメン。 |