アキラのランド節

お年賀のご挨拶です。 [01/02/2008]


本日1月2日午前中にめでたく年賀状を全部書き上げ、郵便局(ちゃんと2日から営業していた)のポストに投函してから、名古屋人ならば誰でも知っている「コメダ珈琲」石川橋店にはいり、ミルク・ティーとホットドックとグラタンを注文して、何冊もの週刊誌を速読しました。名古屋人は、正月から「コメダ珈琲」に行きます。なんか文句ある?

名古屋には、まだまだ「喫茶店文化」が根強く色濃く残っております。「スタバ」なんかに行かないの!喫茶店では、ちゃんと「グラタン」「ピラフ」や「カツサンド」が出ないと駄目なの!こじゃれたクッキーやチーズケーキなんかじゃ駄目なの!ページの角が折れ曲がったような生活感漂う雑誌が、いっぱい置いてないと駄目なの!

最近の「コメダ珈琲」は、中高年の客を意識して、『日経ビジネス』とか『東洋経済』とかのビジネス情報雑誌や、『論座』とか『諸君』とかの硬派系雑誌を置くようになってきたので、嬉しい。前は、『ホットドッグ』とか『メンズ・ノンノ』なんかが置いてあって、バッカじゃないの?と私は思っていたものだ。ファッションにしか関心がないような頭足りない系若い男の子向け雑誌なんか、オトナの名古屋庶民の憩いの場「コメダ珈琲」にふさわしくありません!

最近の美容院も、昔みたいに女性週刊誌ばかり置いていません。中年男性でも美容院に来るようになったし。ニューヨークみたいだなあ〜〜そういえば、最近、ビルの2階に店舗を構えて、道路向きの壁面をはめ込みの大きなガラス窓にして、店内を見せつけている美容院が増えてきた。これもニューヨークはマンハッタンのbeauty salonみたい〜〜美容院が、『一個人』とか『サライ』以外に、『文芸春秋』や『新潮+45』なんかも置くようになってきたのは、嬉しい。あと、『しゃきっと』とか『ゆほびか』のような健康雑誌も置いていただけたら最高。

女性客でも働いている人が多いからね。みんな女装はしていても心はオヤジだから。女なら誰でも、ファッションか、コスメか、芸能人スキャンダルか、グルメか、韓流イケメン情報か、雅子さんとか愛子ちゃんに関心があると思ったら大間違いだからね〜〜ほんのちょっとは、関心あるけどね〜〜

そういえば、2007年最後のカット&白髪染めに行ったとき、一心不乱に雑誌に眼を通して鏡を見る余裕もない私に、美容師の見習いさんの可愛い女の子が、「こういうの出ましたね〜〜」と、某雑誌を持ってきてくださいました。ナントカという「50歳代女性向け」月刊誌でありました。その雑誌の創刊号は私も買って読んでみたから知っているが、50歳代向け雑誌のくせに、掲載されているのは、「暇つぶし系ファッション情報」ばかり。それも特集が「パリ」だって・・・「おフランス」だって・・・1970年代じゃあるまいし。日本の50代女の頭の程度をなめているよな〜〜♪あ、適切かな?

この雑誌は、内心却下しつつペラペラめくっただけで、すぐに別の月刊誌を手にしました。それは40歳代女性向けファッション誌で、キャプションが「お嬢様マダムのワードローブ」。何これ?「お嬢さん」で「40代の奥さん」って何?ソープランド売り上げ1位の処女みたいなもん?

翻訳しますと、「40歳過ぎても生活の臭いのないような、全く苦労していないような、つまりはいつまでも甘やかされた幼稚な<女の子>でいられる暮らしができる階層に所属したお洒落な奥さん」に見えるってことが、40代の人妻のファッション戦略らしいです。それが、カッコいいらしいです。きもいわ〜〜すっごく、きもいわ〜〜♪

だって、あなた「お嬢様マダムのワードローブ」って、その男性版って「とっちゃん坊やのワードローブ」ですよ〜〜バッカじゃないの〜〜

成熟拒否の「永遠の処女」のごとく頑固で、ハタ迷惑にも無意味に無駄に繊細で、自己憐憫に余念のない、似合いもしないのにピンクのスーツ着ちゃって、はにかんで笑うのが気持ち悪くて、その存在様式そのものが厚かましい「お嬢ちゃんオバハン」は、うちの同僚だけでいいよ、もう・・・誰とは言いませんが。

あんたがさあ、しょっちゅう仮病の病欠でさぼっているから、1月19日のセンター試験の試験監督を急遽、私がやらされることになったじゃないよ!センター試験の監督は、早朝から夕暮れ以降まで続いて、ほんとに疲れるんだぞ!19日の土曜日は、留学生をお能に連れて行くつもりだったのに!職場にいても迷惑で、いなくても迷惑な奴っているんだよね。

私は、なにか深く勘違いしている女子学生たちに、言うのであります。「40歳の美人より、20歳のピチピチしたブス。これがフツーの男の本音です。結婚して子どもが欲しいのならば、最初の結婚は、まだ卵子がフワフワ柔らかい時にしましょう。<運命の恋>なんか待っていたら80歳過ぎます。赤い糸は30本ぐらいありますから、気にしないでテキトーに掴めばいいです。愛は生活のあとからついてきます。恋は妄想の中でいくらでもできます。想像力を鍛えましょう。心は妄想に熱く卑猥に燃やしながら、脳は現実を冷静に受け止めましょう。心は自由だ〜〜〜!」と、右腕を高く挙げて言います。

はい、そうです。私は、まだベストセラー『女性の品格』を読んでいません。読む予定もありません。悪しからず。Mousou is freedom, Mousou is freedom〜〜♪あ、これは英語文法的には間違った文ですから、海外では使ってはいけません。

20年くらいまえに、どの御著書であったか覚えておりませんが、上野千鶴子さんが「妻が年収300万円以上あると、男は離婚したがらない、愛はカネのあとからついてくる」という社会科学的調査の冷徹な結果を紹介なさっておられました。しかし、時代は進み(?)、21世紀初頭のいまどきの日本の若い男性は、「年収500万円」の女性を求めているんだそうです。三浦展氏の『下流社会第2章 なぜ男は女に“負けた”のか』(光文社新書、2007年9月発行)を、お読みください。

やっぱりね〜〜「運命の恋」なんか待っている暇に、稼げる技術なり知識なり立場なりを獲得したほうが、女性の人生は、経済面のみならず、情緒的にも性的にも、安定安泰らしいです。そりゃそうだよな。

ところで、「コメダ珈琲」で得た『日経ビジネス』情報に心弾んだ私。なんと、ハリウッドが、あの日本アニメの傑作『攻殻機動隊』(Ghost in the Shell)の実写版を製作するそうです。お〜〜素晴らしい〜〜〜〜♪草薙素子少佐を誰が演じるのでしょうか?あのアニメの冒頭に出てくる草薙素子少佐のボディは、私の理想とする女体であります。Ghost in the Shellの草薙全裸ボディのポスターを研究室に貼り付けておきたいのですが、職場では、あまりに不謹慎かと思いまして、新垣結衣ちゃんのカレンダーで我慢している私。

しかし、あの作品に描かれる広大なるネット世界を漂流するゴーストを通して提起される生命と魂の問題を、ハリウッドはちゃんと描くことができるんかしらん・・・神道的想像力を、ハリウッドが理解できるんかしらん・・・って、何の話でしょうか。そうそう、正月も2日目にして、年賀状を全部出し終わって、やっとやっと心も晴れ晴れと軽々とお正月を迎える気分になったという話でした。

みなさま、明けましておめでとうございます。2008年のみなさまの御多幸と御健康と一層の御発展を、心よりお祈り申し上げます。

ワシントンD.C.の近くの大学に留学している桃山の学生さんから年賀のご挨拶Eメイルが来ましたが、自分の抱負ばかり書きやがって、「センセイのご多幸とご健康を・・・」など、一言も書いていなかったので、「自分のことばかりタラタラ書いてないで、ちゃんと相手の幸福も祈るみたいな慣習的形式的文章を書くんだよ!心なんかこもっていなくていいの!21歳にもなって中学生のガキみたいな挨拶してんじゃないよ!」と親切に罵倒して返信しておきました。

そしたら、ちゃんと形式どおり慣習どおりの、偽善的でいい子ぶりっ子の年賀のご挨拶を、彼はあらためて書き送ってきました。やはり、私が見込んだだけの学生であります。過ちを是正することをためらいません。基本的に素直で聡明です。うるさいオバハンをテキトーにあしらえる程度にオトナです。

しかし、「藤森節の全快をお祈りいたします」と書いてあったのは、どういう意図でしょうか?「全開」の間違いでしょうか?それとも、ほんとに本気で「全快」を、願ってくれているのでしょうか? ありがとうね。

唐突ですが、実にほんとに唐突ですが、桃山学院大学開学50周年と(文学部つぶして)国際教養学部新設を記念して開催される「公開講演会」について、宣伝させていただきます。

時は1月12日の土曜日午後3時から5時まで。入場無料です。講師の方は、『ガキ帝国』や『岸和田少年愚連隊』や『のど自慢』や『ゲロッパ』や、『パッチギ』『パッチギ!LOVE&PEACE』などの痛快娯楽映画で知られる井筒和幸監督です! 講演会終了後は、井筒監督御著書お買い上げの方々へのサイン会も予定されております。

公私混同?はい、公私混同です。しかたないんですよ。

せっかくの「桃山学院大学開学50周年&(文学部つぶして)国際教養学部新設記念公開講演会」なのに、派手に広告する宣伝費がないんですよ。開催1週間前くらいに「朝日新聞」に折り込みチラシを入れます。なんで「朝日新聞」なんですかね?大学の講演会だから、「朝日新聞」だそうです。

しかし、南大阪は「朝日新聞」購読者が多い地域でしょうか?「日経新聞」にも、とまでは言いませんが、いまどきですから、「毎日新聞」とか「産経新聞」にも折り込みチラシ入れて欲しいのですが、予算がないんですよ。土曜日の午後3時からでは、学生さんを動員することもできません。みんな土曜日の午後はアルバイトで忙しいし・・・教員スタッフ側の責任者は私なんですが、どうせいっていうんですか?

「国際教養学部設立準備委員会」が、記念公開講演会の講師として、近所の町の岸和田を舞台にした『岸和田少年愚連隊』の井筒監督に来ていただこうと勝手に盛り上がって決めました。で、私が交渉役を押しつけられました。春学期の文学部講演会の講師としてお招きしたエンターテインメント・ジャーナリストの麻生香太郎氏に、私は相談させていただきました。麻生さん、ありがとうございました。いろいろな経緯をたどりまして、やっとやっと、幸運にも、ありがたいことに、井筒和幸監督からは御快諾をいただいたのに、「予算がない」って、どーいうこと?ね〜〜どーいうこと?

南大阪語で、「アホ〜〜ボケ〜〜!!すぐに戦力にならんオッサン解雇して、カネ作れや〜〜」と、襟首つかまえて、グラグラ揺らしながら、怒鳴りたくなったよ、私は。あ、まるで『岸和田少年愚連隊』に登場した岸和田どころか南大阪で有名な実在の極道の「カオルちゃん」みたい。『ミナミの帝王』の竹内力さんが、この「カオルちゃん」シリーズの主演をしておられますね。関係ないか。

ともかく、下記に宣伝させていただきます。

桃山学院大学開学50周年&国際教養学部開設記念公開講演会のご案内

 講  師: 井筒和幸氏(映画監督)
 題  目: 「映画制作現場から見る日本と世界」
 日  時: 2008年1月12日(土)午後3時〜5時
 場  所: 桃山学院大学 ハイヴィジョン・シアター(2号館-301教室)

会場の定員は300名ではありますが、ご来場の方々が300名を超して、会場に入りきれない場合には、別の教室を用意します。そこでスクリーンに井筒監督の御講演をライヴで放送させていただきます。800名までは大丈夫です。ですから、御関心ある方々は、どんどん桃山学院大学にいらしてください。講演会は、井筒監督のファンの桃山学院大学文学部の学生さんふたりが監督にインタヴューをするという形式で進行します。私は、司会&「失礼なこと言ったら、しばくよ〜介入するよ〜〜」という空気を全身からさりげなく発散する「インタヴュー担当学生さん監視役」です。

みなさま、どうかhttp://www.andrew.ac.jp/kokusai/news/071221-3.htmlを、クリックなさってください。ご確認ください。当日は、午後2時から会場の教室があるビルの前の噴水あたりで、ふたりの男子学生が会場へとみなさまの道案内をさせていただきます。

本年も「藤森かよこの日本アイン・ランド研究会」を、よろしくお願い申し上げます。