アキラのランド節

今頃Avatar礼賛 Twitterもどきに  [01/16/2010]


@kayokofujimori  なんか思い立ってTwitter(http://twitter.jp/)に登録した。簡単な日記というか備忘録がわりに使えると思った。すでにfujimorikayokoで、誰か登録していた。同姓同名か?しかたないから、kayokofujimoriで登録した。

@kayokofujimori  初めて登録したのに、あらかじめ、私は、20人のtwitterの追っかけ(followerと呼ぶ)をやっていることになっていた。なんで?わけがわかりません。

@kayokofujimori  私は、「東京アイン・ランド読者会」randreaders_tkyと、この会の主催者の佐々木一郎氏(毎日、古今東西の賢人の言葉を掲載しておられます)と、このランド節の読者で、予備校に勤務しておられる女性と、タイはバンコクの友人の4つのtwitterのフォロワーをすることにした。

@kayokofujimori  いや、Twitterって便利。140字だから、仕事の合間にさっと書ける。さっと読める。日記代わりに書いたものを、ランド節にコピペしてもいいかな。みなさん、Twitter仲間になりましょう〜〜♪

@kayokofujimori  いや、映画の歴史が変わる事態になりましたね〜〜はい、ジェイムズ・キャメロン(James Cameron:1954-)の『アバター』(Avatar)のことです。観て・・・ぶっ飛んだ。

@kayokofujimori  『アバター』見ちゃったら、もう駄目。もう二次元映画には戻れない。3Dは、夢中になっちゃう。キャラメル・ポップコーン食べるのも忘れる。ほんとに、そばに俳優さんがいる。うわお〜〜♪

@kayokofujimori  キャメロンさんの『ターミネーター』(The Terminator)は、アクション映画の歴史を変えたけれども、今度もキャメロンさん、また映画の歴史を変えた。

@kayokofujimori  『ターミネーター』を最初に見たのは、レンタルビデオで、だった。1980年代の半ばは、レンタルビデオは3泊1000円だった。1986年に、33歳でやっと、某公立短大の専任講師の口にありついて、ボーナスで買ったのが、ワープロとビデオデッキ。嬉しかった。

@kayokofujimori  『ターミネーター』を見て以来、監督のジェイムズ・キャメロン(James Cameron:1954-)は、私にとっては、同世代の気になる奴になった。なんて、勝手に言ってろ。

@kayokofujimori  私にとっては、『タイタニック』だけが、キャメロンさんの作品の中では、どーでもいい。ただ、ヒロインの綺麗なおねえちゃんの巨乳だけは好きだった。私、母乳で育ってないから。

@kayokofujimori  三次元映画って、手を伸ばせば、俳優さんの頬に触れることができる気がする。オッパイの谷間を覗ける気がする。主人公が、こちらに向かって走ってくる気がする。こちらに投げ飛ばされてくる気がする。

@kayokofujimori  『2012』は、二次元映画の特殊撮影の極みを実現した。二次元映画のSFXは、もう 『2012』を超えることはできそうもない。だから、もう次の映画は、次元を変えるしかない。

@kayokofujimori  大不況だろうが、大恐慌だろうが、時代は、どんどん変わっている。技術はドンドン進化している。私たちは、無声映画がトーキーに変わったとき以上の映像メディアの変革期に生きている。

@kayokofujimori  『アバター』は、DVDになってから観ても意味ない。『アバター』に描かれる「地球からおよそ5光年離れたアルファ・ケンタロウス系惑星ポリフェマスの衛星パンドラ」という星の世界は、大きなスクリーンで見ないと意味ない。

@kayokofujimori  キャメロン監督って、宮崎駿のアニメが好きらしい。特に、『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』と『もののけ姫』が、好きみたい。ほとんどパクリに近いような・・・相互にパクリあい共存共栄。これが文化交流。

@kayokofujimori  だから、飛翔する女の子も出るし、空に浮いている島も出るし、木霊(こだま)みたいな森の精霊も出るし、森の生き物を守るために体張って闘う女戦士も出る。森林破壊する人類に反撃する動物たちも登場する。

@kayokofujimori  パンドラという星の住人はナヴィと呼ばれる人類に似た形態。身長が人類の1.5倍はあって、尻尾がついている。この人々(?)は、シャーマンに率いられる部族社会を形成している。一目瞭然、アメリカ先住民族がモデル。

@kayokofujimori  この星の中心は「聖なる木」。この木が、すべての動植物とエイワっていう名の神を結び付けている。この星のすべての樹木がネットワーク化されている。パンドラという星自体が巨大な生命体。意志を持った生命体みたい。

@kayokofujimori  ナヴィ族の生活の中心は、ホーム・ツリーと呼ばれる巨木。各巨木が、彼らの住居でもあり、共同体の集会場でもある。ホーム・ツリーの枝が彼らの道だ!ツリーの小枝に渡したハンモックがベッドだ!

@kayokofujimori  登場人物たちは、巨大な鳥を飛行艇みたいに乗りこなして、大空を飛翔する。今まで、どの映像も作り出したことがないような大自然の中を。ぎゃあ〜〜私も飛ぶぞ〜〜♪

@kayokofujimori  東京ディズニーランドのアトラクションの中で私が一番好きなのは、まことに地味ながら、「ピーターパン」だ。寝室の窓から、子どもたちがピーターパンに連れられて空に飛び出す、あれだ!ロンドンの街を下に見て飛ぶ、あれだ!

@kayokofujimori  『タイタニック』で、アメリカに移住する3等船客の貧しいアイルランド人たちと1等船客の裕福な人々とが比較されていたから、キャメロンさんが、単なるドンパチアクションを撮りたい人ではないということはわかっていた。

@kayokofujimori  でも、今度の『アバター』は、はっきりアメリカの、いや西洋(と、それを真似た旧日本の)植民地主義や帝国主義批判をしている。こういう視線は、アメリカでもなく、ヨーロッパでもなく、カナダに生まれ育った人ならではの感覚かな。

@kayokofujimori  キャメロンさんの次回作のテーマは「原爆」だって。GENBAKUだって。広島で被爆して、長崎に逃げたら、また長崎で被爆した、という実在の人物を主人公に描くのだって。

@kayokofujimori  3Dで、原爆炸裂後の広島や長崎の惨状を再現するのだって。どんなに残酷だろうが、真実を、事実を、再現するのだって。R指定は確実だな・・・・

@kayokofujimori  昭和30年代初めの頃までは、日本の週刊誌も原爆被害写真、黒こげ死体やドロドロに皮膚がはがれた火傷写真をグラビアでカラーに載せていた。ガキの頃の私は、それを見てしまって、電気をつけたままでないと眠れない日々が数年続いた。

@kayokofujimori  そうだよ。映像で再現できるものならば再現して、見せつけてやればいい。戦争って、こういうもんだって。原子爆弾って、こういうもんだって。自分自身や自分の大事な人々がこうなったら、どうなんだって、想像力のない無知な人々に見せつけてやればいい。

@kayokofujimori  徹底的な嫌悪感と恐怖感と不快感を植え付けさせるためには、実際に「見せる」のが一番だから。これで、「匂い」までつけることができたら、完璧だな。人体が焦げる匂い。細胞が崩壊される匂い。死体が腐敗する匂い。血と肉の匂い。内臓の匂い。糞便の匂い。

@kayokofujimori  でも、そこまで再現してしまうと、人間は逃げ出してしまうから、やはり視覚が限度かな。現実もどきにはつきあえても、限りなく現実に近いものにつきあうほどには、人間は強靭じゃない。ましてや現実そのものには。

@kayokofujimori  映像だのメディアだの、しょせん「媒体」は「媒体」。現実そのものじゃない。現実を考えさせるための触媒。でも、この触媒がなければ、人間は現実について考えることができない。その現実を生身で体験する以外には。

@kayokofujimori  ところが、現実を生身で体験すると、逆説的にその現実を把握できない。生身が感じる痛みが強烈すぎて、目に映ったものが凄惨すぎて、その圧倒的に不快でおぞましく苦しい感覚に耐えることだけにエネルギーが消耗される。

@kayokofujimori  だから、ほんとうに戦場に行き、現場の暴力にさらされ、生き残った人は何も語らないし、何も書かない。語りようもない。書きようがない。語り、書いたら、死んでしまうような類の痛みや不快感は、記憶の底に抑圧するしかない。

@kayokofujimori  こうして、現実は、真実は、事実は、闇の中に消えていき、それが伝えるべきだった認識は他者や次世代に伝達されない。実にふやけた、くっだらない愚劣な反戦映画や終戦記念ドラマでも、ないよりはましなんだろーが。

@kayokofujimori  だけれども、映像を生み出すことを生涯の仕事に選んだ天才は、映像ができるギリギリのところまで表現したいのだ。でなければ、生きていてもしかたない。今までと同じ仕事を重ねるのならば、生きていてもしかたない。

@kayokofujimori  キャメロンさん本気だ。彼も50代半ばだからな。もう本気でやるよね。大丈夫か。「原爆投下の大義」なんか未だに信じているアメリカの極右のノータリンたちが仕掛けるかもしれないテロへの対策はしていますか?

@kayokofujimori  といっても、殺されたって、やりたいのだよな、この人。やるんだよな、この人。この人、いつのまにか、ものすっごく進化していた。ジェームズ・キャメロンに、ハワード・ロークを見た私。

@kayokofujimori  なんとなく前から疑っていたけれども、実は、この人もランディアンなんじゃないか。アイン・ランドの小説読んで変わった人々のひとりではないのか。

@kayokofujimori  この世界を進化させるのは、この世界を変えるのは、あるアイデアを心に抱き、それを実現させようと挑む個人の努力と才能だと、すべては、そこから始まると認識した人々のひとりではないのか。

@kayokofujimori  おおぜいの人々が協力しあって大きなことが成就できるということは事実だけれども、最初のアイデア、構想、構築して実現させるプラン、それぞれが、個人の脳と魂から生まれる。それぞれの持ち場で、やるべきことを確実に実行する意志は、個人の脳と魂から生まれる。アイン・ランドの言う個人主義って、そういうものだ。

@kayokofujimori  誰かがやるだろう、じゃない。どこかの誰かの問題じゃない。この世界は、私という意識体が消えたら、意識する存在が消えてしまうのだから、世界も同時に消えてしまうのかもしれない。ということは、私そのものが世界。

@kayokofujimori  この世界は、私という意識体が消えたら、意識する存在が消えてしまうのだから、世界も同時に消えてしまうのかもしれない・・・かどうかの問題は、いずれ死んだときに答えが出るだろうから、今は保留しておこう。

@kayokofujimori  今は、私そのものが世界であるのだから、ちゃんとこの世界が、楽々にスッポリ入るくらい私の意識は広い、ということをあらためて祝福しよう。

@kayokofujimori  年始は、年末から持ち越した仕事で忙しく、眩暈(めまい)がしたり、心臓が痛くなったりで、不調極まりなかったが、なにゆえか「これは見ておけ!」という声が聞こえた気がして、『アバター』観に行った。

@kayokofujimori  行って良かった。観てよかった。3D時代の幕開けをリアルタイムで体験したということばかりでなく、同世代のキャメロン監督が、勝手に私が「昔の同級生」と定めてマークしていた人が、人類の歴史を変えるかもしれない(核廃絶を導くような)映画製作の準備にとりかかっていることを知ったことは良かった。

@kayokofujimori  私個人ができることをしよう。やれるだけのことをしよう。私の眩暈(めまい)はぶっ飛んだ。疲労感はぶっ飛んだ。空虚感は消えた。私そのものである、この世界に乾杯。それを知らしめてくれた『アバター』に乾杯。